【コラム】210831 人は、血管とともに老いる 後半
前回、『人は血管ととも老いる』の話をしましたが、では、ホースにしろ血管しろ、使っていれば古くなるのは避けられない、つまり、血管の老化である動脈硬化も避けられないものなのか、と言えば、確かに加齢とともに、血管は老化するのは避けられないことです。 けれども、そのスピードは、加齢に比例するものではない、つまり、個人差が非常に大きいのです。
というのも、加齢だけでなく、ストレス、タバコ、運動不足、不規則な食生活、劣悪な生活習慣なども、血管の老化の原因になるからです。
ここにアンチエイジングの可能性があります!
血管の老化の最も分かりやすい指標は、高血圧です。加齢とともに高血圧の人は増えますが、百歳まで生きた方々の血圧データを見ると、高血圧は非常に少ない。つまり、血圧が上がっていない人が長生きすることになります。
日本老年医学会の会長なども務められた田内先生(愛知医科大学名誉教授)の著書『百寿者の秘密』によると、沖縄県の百歳の人の血圧は、男女とも上が130台、下が70台という結果であったそうです。20代30代の人の血圧は変わらないことがあります。
さらに、ちょっと古いデータですが、千人を対象に脳動脈硬化の程度を調べた九州大学の結果からは、70代、80代でも、脳の動脈硬化が殆ど認められていない人たちが数%いたことがわかります(ちなみに、20代までは約90%、10代以下では100%です)。
つまり、血圧も、動脈硬化も、暦年齢とは必ずしも比例しないということです。
人は血管とともに老いる—-だとしたら、血管とともに若返ることも可能なのでしょうか。
次回から、血管とともの若返るについてお話していきます。
監修 三番町ごきげんクリニック 院長 澤登雅一
【プラミネ通信】
血管が細くなることによる高血圧。血管年齢の一つの指標になるのですね。知人の高血圧の方はしっかり薬物治療をして血圧をコントロールしています。血圧のコントロールは非常に大切なんですね。血管年齢が非常に重要なことは理解できてきましたので、次回以降の『血管とともに若返る』の話しを楽しみにし、努力することで少しでも暦年齢より若くいられるように、出来ることがあれば是非トライしたいですね。